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せみのぬけがら

動物・昆虫生薬をご紹介するのをややためらっていたのですが
これだけ紹介させてください。
(気持ち悪いブログ?になるので写真は小さめにしてみました)

ご存知せみのぬけがら、これは「蝉退」という生薬です。
「肺」と「肝」の経絡に入ってその効能を発揮します。

動物や昆虫のお薬は「毒は毒で制す」ように
重症患者にのみ使われることが多いのですが
この蝉のぬけがらは普通のよくある風邪や目のトラブル、例えば
発熱、のどの痛み、声が出ない、痰や鼻水が黄色い時の風邪(←肺経)や
目に炎症があり赤くなったり涙がたくさん出たり目やにが多い(←肝経)時に
本当に頻繁に処方に入ります。

また、小児の夜泣きにとてもよく効くお薬とされていて
中国では疳の虫が強い赤ちゃんには蝉退の入った生薬を
煎じて飲ませるそうです。

先人はどうしてこれをお薬にして飲んでみようと思ったのか
奇怪な生薬を見るたび感心してしまう毎日です。

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by touhoubijin | 2007-02-02 10:17 | 漢方薬


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