カテゴリ:薬膳スープ( 7 )

沙参玉竹湯

香港の気候は本当に極端です。
今までの連日湿気じめじめとは裏腹に、10月に入ってから
さわやかなお天気が続くのはいいのですが
それはそれは極端に乾燥してきています。
天気予報に赤い炎のようなマークがつくのですが
これは「乾燥警報」のようなもの。

雨が降らない分空気汚染がさらにひどくなり、
アレルギー性の喘息やアトピーなどの皮膚トラブルが
ここ最近ひどくなる人が多いとローカルニュースでやっていました。

さて、香港は広東省のスープ文化を受け継いでいるので
香港のスーパーの野菜売り場にはいろんなボウ湯(コトコト煮込むスープ)
の材料をそろえたスープパックが売られています。

効能別に、「清熱(余分な熱をとる)」とか「袪湿(余分な水分を排出させる)」とか
その季節に合わせた効能を持つ野菜に2種類ほどの生薬を一回分ずつ小分けにされ一緒にパックされています。
それに鶏肉や豚肉などを好みで加え、全ての材料をコトコト2-3時間煮込んで薬効を煮出し、そのスープを食事の時に飲む習慣があります。

そこで今回は乾燥する季節に、「肺」を守る沙参玉竹湯という
スープを作ってみました。

沙参、玉竹は「滋陰潤肺(身体の水分を増やして肺を潤す)」
         「生津養胃(津液を生み、胃の働きを助ける)」の効能があり
乾燥する季節に良く使われる生薬です。

それに白きくらげとにんじん、砂糖漬けのなつめがパックされていたので
さらに肺を潤す「百合(ゆり根を乾燥させたもの)」と「杏仁」を加えてみました。

週に2回はこんなスープで常に肺をいたわりたいものです。

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by touhoubijin | 2007-10-24 15:11 | 薬膳スープ

母乳ママにも最適 増血中国山菜

香港に来て初めて金針菜という乾物に出会いました。

金針菜とはユリ科の花のつぼみを乾燥させたもので
中国では山菜感覚でよく食べられています。
貧血の特効薬として古くから料理一般に使われてきたそう。
水で戻すと、本当にユリのつぼみの形に戻ります。
食べた感じは細い長ネギのような歯ごたえです。

古くなると酸味が出てくるので買い求めたら早めに食べきります。


▼ 金針菜のスープ

金針菜は鉄分、カルシウム、ビタミンB群も豊富。
金針菜は別名「忘憂草」と言われており
更年期特有の鬱状態やイライラ、眠りが浅い、のぼせるなどの、
病気ではないけれどすっきりしないときに、これを食べるとよいとされています。

血液を増やすので、母乳不足のママも、こんなスープで貧血を解消してみてはいかがでしょうか。

<材料>2人分
金針菜  30グラム
干し椎茸  大4個e0091983_14593327.jpg
豚薄切り肉  100グラム
鶏ガラスープの素  10グラム
塩こしょう  少々
ごま油  少々
長ネギの青い部分 斜め切り  少々

<作り方>
1)あらかじめ金針菜と干し椎茸は水で戻しておく。
2)金針菜の茎の部分(下3分の1)は堅いのではさみで切り落とす。
3)干し椎茸は石づきをとって細長く切る。
4)豚肉も長さ4センチほどの細切りにし、酒、しょうゆ、砂糖、片栗粉で下味をつけておく。
5)鍋に水を入れ、鶏ガラスープの素、金針菜、干し椎茸をいれる。
6)沸騰したら中火にして、豚肉を加える。
 ここからはあまり長い時間煮込まず、豚肉に火が通ったら
 塩こしょうで味をととのえる。
 そうすると豚肉が柔らかいまま仕上がる。
7)仕上げにごま油をおとす。
 
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by touhoubijin | 2007-06-02 15:00 | 薬膳スープ

むくみの季節対策: とうもろこし

この季節、湿気がいつも90%前後もある香港在住のみなさま、
体がむくみませんか?

むくみは、水分代謝の役割を担う「脾」と「腎」の働きが弱り
水液代謝障害がおきて体に余分な水分が排出されずたまっている状態です。
したがって脾虚(消化吸収機能を司る「脾」が弱い)と腎虚(「水」を司る「腎」が弱い)の人が
むくみを起こしやすいのです。

そこで今日の”むくみ取りスープ”は、脾と腎の働きを強め
なおかつ利尿作用のあるものを中心に入れてみました。

とうもろこし ・・・体の湿気を除き利尿作用がある
レンコン   ・・・生のレンコンの性質は「寒」で熱を冷ましのどの渇きをとめる
          火を通すと性質が「温」になり脾と腎を補う
黒豆     ・・・脾と腎によく、利尿作用がある。血をめぐらせ瘀血を取る
はと麦    ・・・むくみやにきび、肌荒れに効く、生薬としても使われる食材
豚肉     ・・・「気」を補い脾と腎によい

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むくみの季節にはこんなスープを定期的に取り、順調な排泄を促し
余分な水分を溜め込まないように気をつけましょう。
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by touhoubijin | 2006-06-24 21:37 | 薬膳スープ

滋養強壮スープ: 山芋

咳や熱の出る風邪をひいて体力を消耗した後などに最適なスープをご紹介します。

豚肉、とうもろこし、にんじんの具に淮山という生薬を入れます。
このスープの効能は滋陰潤燥(体液を増やし乾燥した部分をうるおす)
             益気健脾(気を増やし、脾を健やかにする)です。

淮山は山芋の根を乾燥させたもので、
気を補い身体を潤すはたらきがあります。
一晩水につけて柔らかくし、鍋に入れて煮込むと真っ白だった色が透明に
なってきて、ほくほくとしたおいもになります。
苦味があるわけでも、スープの色をにごしたりするわけでもなく
とても料理に使いやすいお気に入りの生薬です。


豚肉は一度ゆでこぼし、乱切りしたにんじんとぶつ切りしたとうもろこしを合わせて
ひたひたの水で煮込みます。
はじめから淮山も入れてください。
コトコト弱火でふたをして1時間ほど煮込みます。塩でお好みの味に調節してください。
とうもろこしの自然の甘さが優しい、身体がほっとするスープです。

 
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by touhoubijin | 2006-03-10 16:21 | 薬膳スープ

サムゲタン: 人参

最近、参鶏湯(サムゲタン)にはまっています。
このスープを食べた翌日は、顔を洗うときの肌の吸いつきが違う!!

サムゲタンは、内臓を取り除いた鶏肉を丸ごと使って、おなかにもち米や
なつめ、クコの実、にんにくなどを詰めてコトコト煮込む、
韓国の代表的な薬膳スープです。

ひとつ大切な生薬を入れますが、それは「人参」。
人参は補気薬の中でも王様といわれるぐらい「気」を補う力の強い生薬です。
倦怠無力、食欲不振などの気虚や脾虚の証によく効きます。

このスープの効能は他にも
人参・・・体の中の「水」を増やしてうるおう「生津」の働きもある
鶏肉・・・丸ごと煮込むために出るコラーゲン
なつめ・・・血虚によるくすみを取る
クコの実・・・目力アップ                   などなど
女性には嬉しいことづくめ。

丸ごとの鶏を使うのがちょっと大変な場合は、
水炊き用のぶつ切りの鶏でも代用できます。

鶏肉をよく洗って骨から出る血をきれいに流します。
なつめ、クコの実、もち米ひとつかみはよく洗って水につけて2-3時間おきます。
ひたひたの水に鶏肉をいれ、とろ火で煮込みます(20分ぐらい)。出てきたあくを取ります。
よく洗った人参、なつめ、クコの実、もち米、にんにくを加えてふたをしてさらに1時間ほどよく煮込みます。
塩こしょうで味をととのえて出来上がり。
ほろほろっとほぐれるやわらかい鶏肉は別の小皿にもった山椒塩などをつけて食べます。

明日の肌が楽しみな「コラーゲンを食べているような」このスープ、是非お試しを!
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by touhoubijin | 2006-02-06 21:15 | 薬膳スープ

うるおいスープ: 杏仁

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香港人主婦からいくつものボウ湯(ことこと煮込むスープ)を習いました。
その中でもこの「うるおいスープ」をご紹介します。

材料は豚スペアリブ、クレソン、杏仁。

豚肉の皮や軟骨には女性にうれしい美肌のもと、コラーゲンがたっぷり含まれています。
美肌にはスペアリブなどの骨付き肉を使うことをおすすめします。
また豚肉の脂肪の部分は便秘にも効果的。

クレソンは肺を潤す、体の余分な熱を取り、のどの渇きを止めるなどの作用があります。

そして、杏仁。香港では北杏仁という名前で売られています。これはアンズの成熟した種子の仁を乾燥したもので肺と大腸の働きを助けます。咳止め、潤腸通便(腸を潤しお通じをよくする)効果のある生薬としてよく使われます。少量の毒があるので生食は禁止。加熱すると毒は消え、薬効だけが残ります。

作り方はスペアリブを酒と生姜の薄切りが入った湯でコトコト煮込みあくを取る。肉がやわらかくなったら、よく洗って食べやすい大きさにきったクレソンと、水で3時間ほど戻した杏仁を加えさらに煮込む。塩と、好みで中華スープの素、こしょうで味をととのえる。

こんな薬効のあるスープを毎日飲んでいるのだから香港女性の肌はきれいなはずですね。
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by touhoubijin | 2005-12-02 21:34 | 薬膳スープ

香港の秋と梨: 梨

今年もようやく雨の季節が終わり、香港でもっとも過ごしやすい季節、秋がやってきました。
湿気で膨らむくせ毛もストンとおさまり、ブローもきまる今日この頃です。

さて、そうは言っても、何でも極端なのが香港。
今まで湿度90%以上が何ヶ月も続いていたかと思えば、今度は急にカラカラに乾燥し始めます。香港の汚れた空気とあいまって肺が乾燥し、のどが痛くなったりすることがしばしば。

そんな時の強い見方が「梨」です。
梨には肺を潤し、体の津液(=水)を増やす力があり乾燥から守るのでこの季節、最適な食材なのです。

香港のスーパーや市場では秋を迎える季節になると様々な種類の梨が出回り、家庭の主婦はひとつひとつ丁寧に吟味しながら買い物かごに梨を入れていきます。はじめは「香港の人は梨が好きなのだな」と思っていましたが、炎症が起きてからあわてて対処するのではなく、
肺が乾燥しないように潤す力のある食材を意識してとることを知り、感銘をうけたことを思い出します。

乾燥する季節に最適な薬膳デザート「梨と白きくらげの糖水(=甘いスープ)」を
ご紹介します。
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<梨と白きくらげのスイートスープ>
梨1個は一口大に切る。白きくらげ 5グラムはたっぷりの水で戻し黄色い石づきの部分を取り一口大にちぎる。鍋に梨と白きくらげを入れて水をいれて火にかける。白きくらげがトロッとしてきたら最後に氷砂糖をいれて好みの甘さに仕上げる。あればなつめやクコの実を浮かべる。
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by touhoubijin | 2005-10-15 20:35 | 薬膳スープ