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不老長寿の果物: 桃

長寿であることが尊いとされている香港では、お年寄りのお誕生日を盛大にお祝いする風習があります。
そのときに必ず祝い菓子として出されるのがこの「桃まんじゅう」。

古くから桃は不老長寿のくだものとして大変縁起の良いものとされています。
身体を冷やす果物が多い中で桃は貴重な温性食品で、
血液の流れを良くし瘀血をとかすので月経や生理痛を改善する、
気を補う、
身体を潤すので腸の乾燥から来る便秘にも良いなどなどたくさんの効能を持ちます。

桃の成熟した種子の中の仁を乾燥したものは「桃仁(トウニン)」で、
これは瘀血が原因の婦人科疾患に処方される代表的な生薬です。
果物と同じように桃仁にも潤燥、滑腸作用があり便秘にも用いられます。

旬に限らず缶詰の桃でもよいので、年中ゼリーやシャーベット、コンポートなどに利用し、
私たちも不老長寿の恩恵を受けてみませんか。
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by touhoubijin | 2005-12-23 17:51 | 漢方薬

香港人家庭の食卓

グルメの国香港の、普通の家庭での食卓はどんな感じなのでしょうか?
香港人主婦から一般的な家庭での食事風景を教えてもらいました。
朝から晩までこんなものが食卓に並びます。

(朝食はやっぱりおかゆ)
最近はパンを食べる家庭も増えてきたそうですが、やっぱり一日の始まりはおかゆです。
夜準備しておくか、朝早くおきて主婦は家族のために白粥をつくります。
保存食のザーサイや油條を切ったものをおかゆのトッピングすることが多いそう。
また、香港では朝早くから麺屋さんも開いていてそこでお粥も食べられます。

(お昼休みは1:00~2:00)
日本と違って香港の企業のお昼休みは1時からのところが多いです。
香港の人は外で働く人も、おうちにいる人も、ワンタンメンなどの麺類、油鶏飯や叉焼飯など焼味(さまざまな肉のやきもの)をご飯の上にのせたどんぶりものなどをよくテイクアウトします。
たくさんのレストランや軽食店が店頭で外買(テイクアウト)できるランチを売っています。

(下午茶=アフタヌーンティーの文化)
香港は学校が終わるのがたいてい3:00~3:30ごろ。
大人も子供も、遅い夕食に具えてこのあたりから下午茶と呼ばれる夕方食べる軽い食事の時間を持ちます。
香港内の各ホテルでも、この時間帯におしゃれな英国式アフタヌーンティーを用意しています。
家庭では、おやつというにはやや重い「パンとコーヒー」「ラーメン」「うどんのような麺類」「鶏手羽先のからあげ」などのボリュームのあるスナックタイムを持ちます。
ちなみに、日本から輸入されたスナック菓子も大人気。
ローカルスーパーでも日本の代表的なメーカーのスナック菓子が所狭しと並んでいます。

(1日で一番豪華な夕食)
家庭の主婦も仕事を終えた主婦も、夕方、街市へ出かけその日の夕食の食材を調達します。
中国広東省や香港人の食卓には必ずスープが欠かせないといいます。
このスープ、老火湯といわれ、香港人の美容や健康の秘訣ともいえるものです。
スープを何にするかはその日の天気や自分や家族の体調をみて決めます。
時には漢方食材や乾物なども使って効能が溶け出したスープで体調を整えます。
中国料理のイメージに反して老火湯の味付けは塩のみのことが多く、とてもあっさりしているのが特徴です。

それに白いご飯、蒸したり揚げたりの魚料理一品、野菜や漬物を入れて炒めたり蒸したりする肉料理一品または卵料理、さらに別に野菜料理をもう一品。
アルコールと、というよりはたっぷりのお茶とともにテーブルいっぱいに並ぶこの豪華な夕食を夜9時ごろから食べ始めます。

漢方薬は煮出して飲むことでその効能を十分に引き出すのが特徴。
ゆえに食材を煮込んでそのエキスをすっかり取り込むことのできるスープはとても効率の良い薬膳です。
このスープを欠かさない食文化は是非見習いたいもののひとつです。
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by touhoubijin | 2005-12-09 16:55 | 養生法

5つの食性 寒い季節によい食材は?

「蟹は身体を冷やすので妊婦さんはだめ」とか「生姜は身体を温めるので風の引き始めによい」などと聞いたことはありませんか?

中医学にもとづく食養生では、すべての食材を温性・熱性・平性・涼性・寒性にわけていて、これを「五性」といいます。
熱性と温性は身体を温める性質があり、涼性と寒性は逆に身体を冷やす性質があります。平性の食品の種類が最も多く、食材の70%を占めるといわれています。

厳密な薬膳になってくると、食べる人のもともとの体質に加え、そのときの体調なども関わってきますが、一般的な薬膳の考えはその季節に逆らわず冬は身体を温めるような食材をとるのが鉄則です。

身体を温める温・熱性の食物は、体内の気・血・水を充実させたり、寒気を取ったり、内臓を温めてその働きを助けるなどの力を持っています。
寒い日の献立の参考に、是非下記の食材を取り入れてみてください。

(温・熱性の食材)
米類   もち米
豆類   インゲン豆・なた豆
肉類   羊肉・鶏肉
魚類   アジ・イトヨリ・いわし・アンチョビ・鮭・マス・さば・スズキ・太刀魚・マグロ
野菜類  小松菜・シソ・菜の花・にんにくの芽・ねぎ・かぼちゃ・唐辛子
       ラッキョウ・カブ・生姜・たまねぎ・にんにく・豆もやし
きのこ類 ヒラタケ・マイタケ・マッシュルーム
魚介類  えび・ムール貝
果物   さくらんぼ・桃・山楂子・なつめ
ナッツ類 くるみ・松の実・栗
調味料 黒砂糖・酒・甘酒・米酢・からし・胡椒・カルダモン・シナモン・八角・山椒
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by touhoubijin | 2005-12-08 19:55 | 養生法

うるおいスープ: 杏仁

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香港人主婦からいくつものボウ湯(ことこと煮込むスープ)を習いました。
その中でもこの「うるおいスープ」をご紹介します。

材料は豚スペアリブ、クレソン、杏仁。

豚肉の皮や軟骨には女性にうれしい美肌のもと、コラーゲンがたっぷり含まれています。
美肌にはスペアリブなどの骨付き肉を使うことをおすすめします。
また豚肉の脂肪の部分は便秘にも効果的。

クレソンは肺を潤す、体の余分な熱を取り、のどの渇きを止めるなどの作用があります。

そして、杏仁。香港では北杏仁という名前で売られています。これはアンズの成熟した種子の仁を乾燥したもので肺と大腸の働きを助けます。咳止め、潤腸通便(腸を潤しお通じをよくする)効果のある生薬としてよく使われます。少量の毒があるので生食は禁止。加熱すると毒は消え、薬効だけが残ります。

作り方はスペアリブを酒と生姜の薄切りが入った湯でコトコト煮込みあくを取る。肉がやわらかくなったら、よく洗って食べやすい大きさにきったクレソンと、水で3時間ほど戻した杏仁を加えさらに煮込む。塩と、好みで中華スープの素、こしょうで味をととのえる。

こんな薬効のあるスープを毎日飲んでいるのだから香港女性の肌はきれいなはずですね。
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by touhoubijin | 2005-12-02 21:34 | 薬膳スープ